熱重量分析は有機物、無機物および合成材料の標準的な分析法です。一般的に熱重量分析とは、ユーザー定義された温度または加熱プロセスにおける重量損失の測定を意味します。
ELTRA社のTGA Thermostepは、ユーザー定義した温度、雰囲気下で、水分、揮発性物質、灰分のような様々なパラメータを測定する分析計です。TGA Thermostepでは、5gまでの重量の試料を19個まで同時に分析でき、1,000℃までの温度に加熱することができます。 TGA Thermostepの特徴のひとつは、ルツボカバーの管理です。Thermostepでは、分析中にルツボカバーの開閉を行うことができます。この特徴により、例えば石炭、コークス中の揮発性物質の正確な測定ができます。
ELTRA TGA分析計は、熱重量分析で従来、用いられてきたラボ用の標準オーブンやマッフル炉の代わりとしてお使いいただける理想的な装置です。TAG分析計に内蔵の天秤が炉に連結されており、炉も自由にプログラムできます。よって、加熱と秤量を一台でこなします。それにより作業の手間と時間を省き、サンプル処理能力(スループット)を高めます。さらに、水分、灰分、揮発成分といった代表的なパラメータを同時に測定できます。
TGA Thermostepでは、一回の分析サイクルで重量500 mg~5gのサンプルを最大19個まで処理できます。ユーザーは周囲雰囲気と加熱チェンバー内の温度を(1,000°Cまで)設定しながら分析することで、標準作業手順書(SOP)を作成できます。サンプルを入れたるつぼのカバーは、分析の各段階で昇降できるため、石炭サンプル中の揮発成分をASTMに準拠して安全に測定できます。
TGA Thermostepは堅牢な設計で、高い精度と柔軟性を特長とする高性能な熱重量分析計です。様々な周囲雰囲気で、最大5gのサンプルを分析できます。ユーザー定義のSOPに従い、水分、灰分、揮発成分といったパラメータを正確、効率的に測定します。
TGA Thermostepは安全かつ容易に操作でき、便利です。PCで標準業務手順書(SOP)を選択した後、サンプルIDをソフトウェアに入力します。次に、カルーセル内でサンプルIDに割り当てられた位置のるつぼでサンプルの秤量が行われます。一つのサンプルの秤量が完了したら、カルーセルは自動的に次の位置に回転し、次に予定されているサンプルが当該るつぼ内で秤量されます。別のやり方としては、外部で秤量しておいたサンプルを充填したカルーセルを分析計に装着することもできます。
また、るつぼカバーを付けた別のカルーセルを装着することも可能です。分析が終了したら、短い冷却時間の経過後、新しい分析サイクルを開始できます。
ELTRA社のTGA Thermostepソフトウェアには、信頼性の高い、迅速で安全な熱重量分析に必要なあらゆる機能が備わっています。
その柔軟なアプリケーション管理により、TGA Thermostepは以下のような様々なサンプルのTGAパラメータを測定可能 coal , コークス, 建築材料, 食品 ...
測定元素 | 灰、水分、揮発性物質 |
サンプル | 合成材, 有機物, 無機物 |
アプリケーション分野 | ガラス / セラミックス, 化学 / プラスチック, 医療 / 製薬, 地質学 / 鉱業, 建材, 環境 / リサイクル, 生物学, 石炭 / 電力, 農業, 食品 |
炉 | 50℃~1000℃まで、1℃ステップで設定できる抵抗加熱セラミック炉 |
検出方法 | 天秤 |
最大試料数 | 19 ルツボ + 1 リファレンスルツボ |
天秤分解能 | 0,0001g |
天秤正確性 | 0,02% RSD |
キャリアガス | アプリケーションによる: 酸素純度 99.9 %以上(2-4 bar) 窒素純度99.9 %以上(2-4 bar) エアー(5-6 bar) |
電源 | 230 V, 50/60 Hz,最大 32 A |
寸法 (W x H x D) | 55 x 52 x 62 cm |
重量 | ~65kg |
付属品 | PC、モニター、排気路(直径: 100 mm/送風 毎分4 m3) |
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ELTRA社TGA Thermostepの操作は容易かつ便利です。温度、雰囲気および加熱範囲に関する測定プロセスについては、一度定義する必要があります。分析を開始するため、事前に定義したプロセスをソフトウェアで選択後、ルツボ内のサンプル重量を測定します。 全てのさらなるステップが自動的に処理されます。測定プロセスの管理、結果の計算等の全てのデータ処理が、外部PCのWindows®-ソフトウェアで実行されます。水分、揮発性物質、灰分濃度の測定には約4時間必要です。