航空機の製造に使用される材料には、厳格な検査と徹底した品質管理が必要です。材料が品質要件を満足していることの確認に、成分・元素分析装置は重要な役割を果たします。例えば、弾性や脆化耐性といった品質項目の確認などです。
ELTRA社には、固体物質中の炭素、硫黄、窒素、酸素、水素の含有量を測定する成分・元素分析装置の製造に30年以上の経験があります。以下の成分・元素分析装置は、特に航空宇宙産業向けに最適なデザインになっています。
炭素・硫黄といった元素の含有量は、鋼やチタン等の材料の硬度・加工性に大きな影響を与えるので、その正確な分析が航空宇宙産業でのアプリケーションにとっては重要になります。
炭素・硫黄分析計CS-i では、高周波誘導炉により無機サンプルが純酸素雰囲気で2,000 °C以上の温度で溶融され、最大4個の独立したIR(赤外線)セルでその炭素・硫黄含有量を正確に測定します。IRセルの数により、測定レンジは柔軟に設定できます。
水素脆化は鋼やチタン材料の組成に重大な危険を及ぼす可能性があります。ONH-p は電極インパルス炉を搭載し、3,000°C以上まで昇温し、酸素・窒素あるいは酸素・水素の含有量を不活性ガス融合法により同時測定します。
分析計はIRセル(複数搭載)と高感度の熱伝導度セルで元素を測定します。
宇宙航空業界や金属加工においては、材料内の全炭素(TC)とともに、表面炭素含有量の測定が重要な品質管理項目となります。水や油類で処理すると表面が汚染され、材料の確実な塗装や加工を困難または不可能にする恐れがあります。
Surface C-800は特に幅の広いサンプル流路をもつため、大型サンプルでも表面炭素含有量を分析できます。